14回目  温泉と健康~五感で味わう温泉学~

温泉と健康~五感で味わう温泉学~

人間も十人十色、一人ひとり個性があると同じように、温泉にもそれぞれに個性がある。
温泉をとりまく自然環境や地域と融合して独特の温泉文化を生みだしている。
この素晴らしき地球遺産を思い切り楽しみたいものだ。
目、鼻、耳、口、肌といった五感をフルに使い温泉を味うことをお奨めする。

① 見る…温泉地のたたずまいや源泉の色やその変化を愉しむ。
 無色透明で湧きだしても、地上の空気に触れると茶褐色に変化する
 鉄分を含んだ塩化物泉が島根県古賀郡に柿木温泉がある。赤い湯で有名である。
 私はカープの湯と言って知り合いにお奨めしている。お気に入りの秘湯の1つである。

② ふれる…まさに入浴して感じる。
 アルカリ性の温泉は、石けんを使っているように、肌がつるつるすべすべとした感触になる。
 山口県の湯田温泉、湯本温泉や松山の道後温泉、岡山の湯原温泉など名湯が多い。

③ かぐ…湯の香りの代表といえば「硫黄のにおい」ではないだろうか。
 長崎の雲仙温泉、別府の明礬温泉、熊本の黒川温泉、長野県の野沢温泉などは素晴らしい。

④ 聴く…せせらぎの音や蒸気の噴き出す音を聞く。セラピー効果抜群である。
 奈良県との県境和歌山県側にある秘湯、湯の峰温泉はひなびた山里の温泉で
 湯町を流れる小さな川は夕方ともなると湯煙に包まれる。私の最もお気に入りの温泉である。

⑤ 味わう…飲んで効く温泉療法は前述したが、利き酒のように一口ふくんでみたい。
 飲用効果もある島根県飯南町頓原にあるラムネ温泉はまさに天然のラムネだ。







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湯原温泉
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柿木温泉
五感をフルに稼動して温泉を味わうことを知った皆さんは、もうすでに温泉名人といえるであろう。
最後に、温泉地の最大の魅力は、温泉をとりまく自然環境と地域文化である。
温泉ファンのニーズも少し変化して来ている。
宿泊料金の高い「快適な部屋と豪華な料理」から「質素な部屋と健康料理志向型」の割安な料金の
温泉宿が多くなると、リピーターが増え「健康と温泉」の融合(湯合)が図れる時代がやってくると思う。
高齢化社会これからの温泉設備に必須なのが、障害者に優しい設計である。
特にお風呂はバリアフリーの家族風呂はそなえて欲しいと願っている。
山崎勇三さんプロフィール