Vol.19_「健康サポート薬局制度」が始まりました。

広島市薬剤師会レポート_vol.19_「健康サポート薬局制度」が始まりました。


平成28年10月1日から、「健康サポート薬局制度」がスタートしました。
これは、患者さん本位の医薬分業の実現に向けた新しい制度です。
今回は、そんな「健康サポート薬局」についてお話しします。

健康サポート薬局制度が誕生した社会背景

 急速に進む少子高齢化により、高齢者の多くが地域の身近な医療機関を受診したり、在宅医療・介護を受ける社会となった我が国。こうした社会背景を受け、医療や介護、予防、生活支援などの一体的な提供体制である「地域包括ケアシステム」の構築が急務となっています。また、薬局・薬剤師においても、調剤や医薬品供給を通じて、これまで以上に国民の健康な生活を確保する役割が求められています。そうした中で誕生したのが「健康サポート薬局」という制度です。これは【かかりつけ薬剤師・薬局としての基本的な機能を持った上で、地域住民による主体的な健康の保持・増進を支援する機能(健康サポート機能)を持つ薬局】を地域社会に増やしていくためのもので、予防から介護まで幅広い視点と対応力を持った薬局・薬剤師が、これまで以上に地域社会・他職種とのつながりを持ちながら機能していくことを目指しています。



かかりつけ薬局・薬剤師とは

 ではまず、かかりつけ薬局・薬剤師の基本的機能とは何なのか。これは大きく3つの機能のことを示します。①服薬情報の一元的・継続的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導。②24時間対応・在宅対応。③かかりつけ医を始めとした医療機関等との連携強化。つまり、かかりつけ薬局を持つということは、自分のことをよく知る薬のパートナーができるということ。患者さんの薬歴を理解している薬のプロがサポートすることで、薬や健康への不安・悩みに対し、丁寧なアドバイスを受けられます。「健康サポート薬局」は、こうしたかかりつけ薬局・薬剤師の機能を持っていることが前提になります。



健康サポート機能として求められる機能とは

 次に、「健康サポート薬局」として求められる健康サポート機能は、以下の7つを示します。①地域における連携体制の構築(薬や健康に関する相談を受けた場合は、かかりつけ医や各関係機関への紹介など、情報の共有に取組む)。②薬剤師の資質確保(実務経験豊富でかつ研修を修了した薬剤師が常駐)。③薬局の設備(間仕切り等で区切るなど、個人情報に配慮した相談場所を設置)。④薬局における表示(健康サポート薬局であることを薬局外から見えやすい場所に掲示し、実施している健康サポートの具体的内容についても局内にわかりやすく掲示)。⑤要指導医薬品等、介護用品等の取扱い(患者さん自らが適切に選択できる供給機能と助言を行う体制)。⑥開局時間(平日の8時間以上の開局に加え、土曜・日曜のいずれかに4時間以上開局)。⑦健康相談及び住民による主体的な健康の保持増進の支援の取組(薬や健康食品、健康に関する相談対応の他、積極的な健康サポートの取組を実施)。このように、健康サポート機能には、これまでの患者さん主体という考え方に加え、薬局機能・薬剤師職能をより地域で活用する仕組みが求められているのです。



地域の中の薬局として

 社会の変化や医療構造の変化の中で、医療の在り方、供給体制の在り方も「医療機関完結」から「地域完結」へ変わろうとしています。今回お話しした「健康サポート薬局」も、薬局・薬剤師がこれからの地域社会の中でより求められる役割を示したものであると言えます。ですから今後も、セルフメディケーション推進のため、薬・健康に関する疑問はお気軽に地域の薬局・薬剤師にご相談ください。なお、「健康サポート薬局」については、広島県のHPにて公開しています。



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