顎の痛み、口の開閉音など気になる症状の放置はNG!

writer:河野 信也

些細な症状でも、放置してしまうと後々大変なことになるかも…


顎が痛くなる原因

 「顎が痛い」「口が開かない」「口を開け閉めすると音がする」といった症状は、顎関節症や顎偏位症の可能性があります。顎関節症は、顎の関節付近の組織に問題が起こるもので、咬み合わせのズレなどが原因になると言われていますので、歯並びが悪く、上下の歯の咬み合わせが正しい位置で行われていないと起こりやすくなります。顎偏位症は、上下の顎がズレてしまったことによる症状です。若いうちは筋肉が柔軟なので、多少咬み合わがズレていても口周りの筋肉によって緩和されますが、年を取ってくると筋肉が固くなり、咬み合わせのズレが顎の関節に影響を及ぼします。また、咬み合わせのズレは口の中だけでなく、全身の不調の引き金にもなります。まず、歯を支える顎の骨に関わる顎関節がずれ、それから頚椎、胸椎とズレていき、最終的には神経系統、ホルモン系統の異常が生まれ、生体バランスをも崩してしまいます。一般的には、顎偏位症であれば歯列矯正や外科手術などで治療していくことが多いです。しかし、顎関節症の場合、原因が咬み合わせだけとは限らないので、その他の治療法を選択することもあります。


矯正治療の方法について

 先述した症例の中で、咬み合わせのズレによる症状の場合は歯列矯正をすることによって解決するケースが多くあります。最近は、見た目を気にする女性からの相談が多い矯正治療ですが、見た目だけでなくこうした症例を解決するために用いることも多く、その方法も様々です。矯正の方法には、まず「ブラケット矯正」といって、1つ1つの歯に矯正装置をつけて動かす方法があります。0.1㎜単位で歯の位置を決めることができるので、最も歯並びや噛み合わせをきれいにできる方法です。一般的にはプラスチックブラケットといって、歯の表側に装着する器具を使用する方法が多いです。金属ではないので目立たない矯正装置ではありますが、歯の表側に装着するため、完全に見えないわけではありません。それに対して、歯の裏側に装着する「リンガルブラケット」という方法があります。こちらは一見すると矯正装置を使用していることが分かりにくく、社会人の特に女性など目立たない治療を希望される方に非常に人気の高い矯正方法となっています。しかし、歯の内側には体の中で最も敏感な舌があります。ブラケットがこの舌の動く位置に付くため、違和感を覚えることもあります。その他にも、目立たずに小さな凹凸を治すことができる「マウスピース矯正」があります。専用のマウスピースを付け替えながら少しずつ歯を動かしていく矯正治療で、透明なマウスピースを使う為、目立つことはありません。手軽に付け外しができる反面、多少の傾きや段差が残ってしまうことがあります。また、違和感を覚えてご自分で取り外したりすると矯正した歯が戻ってしまったりして、治療のゴールまでの時間が余計にかかってしまうことがあります。なお、抜歯が必要なほど歯を動かす距離が大きい場合には向いていません。最後に、気になる前歯だけを治す「部分矯正」という方法もあります。先ほど紹介した方法での部分的な矯正が可能で、奥歯や噛み合わせを変える必要がないため、歯周病や高齢の方にもできる矯正法になります。


専門医にご相談を

 歯並びの悪さは、以上のように顎関節症や歯周病、虫歯などお口のトラブルだけでなく、全身の調子にも影響を及ぼしやすくなりますので、放置するのではなく私たち専門医へお気軽にご相談ください。





河野信也院長
こうの歯科・矯正歯科
河野 信也 院長

《profile》
広島大学歯学部卒業/広島大学大学院/歯科矯正学終了(博士号取得)/フロリダ大学留学/日本矯正歯科学会認定医/広島大学大学院 医歯薬学総合研究科助教/二木歯科医院勤務/こうの歯科・矯正歯科開設

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